2018年03月24日

#40 軍国主義の残滓

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「軍国主義の残滓」
オンデマンド/2015.08.14/文庫サイズ/42ページ

夏コミ新刊かな?
内容は桜花。3つの短編からなる薄い本。
この時期いろいろと世間が騒がしいから。
「どちらが正しかったのか」という視点を、メインキャラたちとは立場を異にする側から見た話しを書いてみた。

生き残った彼らが手記を書いたとして、その時山崎や杉本はどう描かれるだろうと思いながら書いていたら、悲しくなった。
だから、そこに純矢はいない方がいい。

阿部昭を読む人なら、この本をめくったとき、表紙の紙の裏が真っ赤になっている意味が分かるかと思っている。

そういう本なので、売る気もないし、売れなかった。それでいい本。
読んでほしくて作ったんだろ、と言うならそれはそれで嘘じゃない。
何故なら私は、いつも読んでくださる方に、あの夏の青空の向こうの話をしたかったから。

この辺りから、そういう気持ちで書き始めたし、本を作り始め、イベントに出始めたような気がする。

40冊作ってたどり着いた境地。
そしたら、思いのほか、雑音が耳につくようになって、どんどん気がめいってきたのだった。
書きたいけれど書きたくない、そんな気持ち。
posted by 神風零 at 11:18| 東京 ☁| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月21日

#39 (改訂2)桜花一(戦前編)

桜花一戦前編.jpg


「桜花一(戦前編)」
オンデマンド/2015.04.19/文庫サイズ/148ページ

日の丸表紙のものから表紙も変えて、中身もいじくって再版しました。
細かい所を変えたのですが、大筋は変わらない。
神谷がちょっと外面いいかな?
純矢がしゃべらなくなったかな?という程度。

初号機が2006年で、二号機が2011年。そしてこの三号機が2015年です。
いつまでやってる(笑)
すっかりライフワークの桜花ですが、私としては色んな切り口から書こうと思えば書ける話なので、完結ってどういう形なのだろうとたまに思う。
一応大陸編が最後なんだけども。一哉兄ちゃんの話もできるし、山崎の兵学校時代、杉本の海兵団時代…総司やら百合子やら、いろいろやれる。知識さえあれば(笑)

この本を初めて並べた文学フリマ東京で、「お前みたいなのが戦争をするんだ!」と罵られました。
私一人で戦争ができるわけがない。
戦争は金がかかります。
国民全体が「騙されて」初めて戦争ができるのよ、って伊丹万作も書いてらっしゃったけ。
おっと、この手の話はしない、しない。議論したってオチがないものね。
「思想は好き嫌い」太宰の意見に賛成です(笑)
posted by 神風零 at 23:06| 東京 ☔| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月19日

#38 戦争が終わる

戦争が終わる.jpg

「戦争が終わる」
オンデマンド/2015.02.01/文庫サイズ/48ページ

ただ死者のみが、戦争の終わりを見たのである。
という、プラトンの言葉を見て、ぱっと思い付いたものを掲載しただけの本です。
つまり、死んでやっと戦争が終わるということ。

「その日。」
4つの掌編からなります。イメージは安原伍長だけど、名前は出さず、どこかの戦地でのとある下士官的な感じで。
いつもと同じ戦いの中、ついに来た今日という日。
でも悲劇的な、感動的な、お話になる死に方なんてなくて、ケツを撃たれて、撃たれどころが悪くて弱っていく先の「その日」なのでした。

「いくさまち」
おそれおおくも、象印社のくまっこ様の「ゆきのふるまち」の世界観をお借りしました。
プラトンの言葉とこの世界観が急にくっつき、勢いで書きました。
戦争がきまりごとの世界=そこから出るには?
ぼくたちのみたそらはきっとつながってる」の募集に応募…とか一瞬考えましたが、場違いな気がして、だったら自分で本を出そうというのが、この本を出すきっかけにもなりました。
彼らは戦争状態しか知らなくて、私たちとは何かが逆転している…
それは、「その日。」もそうで、もし仮にそれぞれの話の主人公と同調できる部分があると思ってみても、それは勘違いなんですよ、といいたいお話でした。可哀想でも何でもない。

今、思ったこと。
「ダンケルク」で、トミーやギブゾンではなく、アレックスの側にいないと見えてこない感覚かもな、なんて。アレックスはハイランダーズという精鋭部隊の兵、ギブゾンは分かりませんが、トミーは普通の部隊の兵。それだけだってかなり隔たりがある。
あの世界に立った時。
posted by 神風零 at 20:55| 東京 ☁| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする